

気になる人や好きな人にあなたのことを意識させる心理テクニックとは?
あなたは「ツァイガルニク効果」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ツァイガルニクは旧ソ連の心理学者で、人間の記憶に関してある実験を行い、実証したことで歴史に名を残した人物です。
何を実証したかと言うと、人間は「達成した課題よりも、達成されなかったことや中断されていることをよく覚えている」という記憶の仕組みでした。
簡単に言うと、これから先に続くことの方が強く記憶に残るという現象です。
- 中途半端なままにしている宿題や仕事
- 途中で切り上げて家を出てしまった家事
- もう少しで親密になれそう合コンで出会った異性
- これから核心へ! というところで次巻に続いてしまった漫画
など、「あれ、やらなきゃ!」「あれ、気になる!」といった状態の物事の方が忘れられないことありますよね。
心理学では、こうした現象、記憶の仕組みをツァイガルニク効果と呼んでいます。
ツァイガルニク効果とは?
例えば、テレビの連続ドラマの次回予告や映画の予告編には、1分にも満たない短時間の中に登場キャラクターの魅力的なシーンや次なるストーリー展開を感じさせる情報が、ぎゅっと濃縮されています。
当然、予告だけでドラマや映画のすべてがわかるわけではありません。しかし、きちんと作られた予告にはワクワクさせる期待感があり、ときには本編よりも印象に強く残ることもあります。
実際、テレビの連続ドラマは基本的に1週間に1回の放送です。その間、私たちは仕事をし、プライベートのさまざまな雑事をこなし、ニュースに触れ、本や雑誌を読み、他のドラマも見ているのに不思議と前回のストーリーを忘れません。
1週間前の3食の食事はすぐには思い出せませんが、前回のストーリーはすぐに思い出すことができます。
私たちは未完の断片である予告に触れているからこそ、想像をかき立てられ、本編そのものの記憶が強化されるのです。これがツァイガルニク効果です。うまく中断することで、相手の記憶に残る人になれる

ではなぜ、ツァイガルニク効果を取り上げたかと言うと、中断されたことの方が記憶に残るという特性を利用することで、片思いの女性、気になる男性の気持ちや意識をこちらに向けることができるからです。
印象操作のテクニックとしてツァイガルニク効果を使うとき、ポイントとなるのは中断するタイミングと次につながる情報です。
例えば、合コンで場が盛り上がっているところでお開きにして、「もっと話したいんだけど、明日、仕事で早くて。連絡先を交換しませんか」と帰ってしまう。
あるいは、LINEなどのメッセージのやりとりでも、ここから深い話に発展しそうだなというところで、「ごめん。どうして済まさないといけない用事があるから。続きはまた今度で」とやりとりを切り上げてしまう。
そんなふうに相手に気を持たせたところで中断すると、マイペースな人だなといった印象とともに、続きが知りたい欲求を残すことができます。
好きな人が無意識のうちに、あなたのことを考えるようになる

これは脳科学で立証されていることですが、人は区切りのついていないもの、終わっていない作業について、無意識のうちに脳のどこかで考え続けています。
こんな経験をしたことはないでしょうか?
- 仕事中いくら考えてもピンとこなかったのに、風呂から上がった瞬間に「これだ!」というアイデアが降ってきた。
- 一晩眠って、目覚めた途端、企画案をまとめるための道筋が思いついた。
これは無意識のうちに、仕事のアイディアを脳が考えていてくれたからです。
同じように、あなたが気になる人に伝えたい好意、気持ちがずっと意中の女の子や男性の頭の中に残るようにできたら、どうでしょう? すごいことですよね。
例えば、メッセージで「今、好きな人はいますか?」と送り、相手からの返信があった後、丸1日、こちらからは反応せずに置いておきます。
すると、相手は「それってどう言う意味?」「好意?それともただの質問?」と質問の真意を考えながら、あなたのことを意識してくれるのです。
このように無意識のうちに好きな人の心にあなたの印象を残してしまうこと。それが、ツァイガルニク効果を使った印象操作の効果です。
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