
恋愛不適合者かも…とお悩みの方へ。いい恋愛をするためのインナーパーソナリティ・トレーニング
今回はいい恋愛関係を築くための事前準備をテーマにしました。
- なかなか好きな人ができない。
- 好きな人ができても自分に自信が持てず、行動に移すことができない。
- どのくらいの親密度のメッセージを送ればいいのかよくわからず、毎回不安になる。
- 2回、3回とデートするうち、「やっぱりなんか違う?」と思いがちな自分は恋愛に向いていない?…と疑問に思っている。
……など、恋愛の初期段階でちょこちょこ躓いた経験のある人は、多いのでは?
上記のいずれかに当てはまる人は、初めて会った人とちょうどいい関係性を築くチューニング能力である「共感力」が低い可能性があります。
そこで、紹介したいのが、「インナーパーソナリティ・トレーニング」です。
自分の内面と向き合うトレーニングを通じて、共感力を高めることができます。ぜひ、試してみてください。
自分の中に複数のパーソナリティを見出すことで、
相手への共感力が増していく

ドイツ最大の科学研究機関であるマックス・プランク研究所の研究者たちは、共感力を高めるために最も重要なのは第三者の視点を持つことだと指摘しています。
自分の中にさまざまなキャラクターのイメージを持っておき、新しく出会った人に当てはめながらコミュニケーションしていくといい関係が築け、いい恋愛ができるというのです。
そして、第三者の視点を持ち、さまざまなキャラクターを育てるために有効なのが、「インナーパーソナリティ・トレーニング」。自分自身を知るための訓練法です。
マックス・プランク研究所の実験では、141人の男女を対象に「自分のパーソナリティについてよく考える」というトレーニングコースを実施。
その期間は約3ヶ月で、おおよそ次のようなステップで行われました。
1. みんなの共感レベルを計る
初対面の人が過去の体験談を話すのを聞き、
・話し手がどんな意図を持っていたか
・何を考えながら話していたか
・話し手が伝えたい感情はどのようなものか
…などを考えてもらう。
2. 自分のインナーパーソナリティを分類

自分の内側にいる(と思われる)複数のパーソナリティをリストアップしていく。
例えば、
・優しい自分・勇気のある自分
・傷つきやすい自分
・寛大な自分
・臆病な自分
…など。自分で「これは間違いない!」という確信があれば、好きなだけパーソナリティをリストアップしてかまわず、あとで修正することもできる。
3. 1日30分の思考観察瞑想
1日30分だけ、自分の思考を客観的に見つめる瞑想を行う。
例えば「自分はダメだ」といった思考が見えてきたら、以下の分類法に当てはめていく。
・その思考は自分に関することか? 他人に関することか?
・その思考は未来のことか? 過去のことか?
・その思考はポジティブか? ネガティブか?
思考が湧くたびに、上記の6つのどれかに仕分けしていく。
4. 週に合計2時間のインナートーク
誰かとペアを組み、一方が話し手、もう一方が聞き手となり、15〜30分ほど会話する。
<話し手>
自分が分類したインナーパーソナリティのどれか一つを選び、その視点から昨日起きた出来事を話す。
<聞き手>
話し手がどのようなパーソナリティの視点から会話をしているのかを推測する。
例えば、「臆病な自分」で初対面の人とうまく話せなかったときは、「自分から話しかけなかったから」と落ち込みますが、「寛大な自分の」ならば「相手も話したくないタイミングだったはず」に変わります。
そのようにパーソナリティを切り替えながら想像を膨らませていきます。
トレーニングの成果
自分の内面と向き合うことで共感力UP

マックス・プランク研究所での実験に参加した参加者は、平均で11のインナーパーソナリティを思いついたそうです。
多く登場したパーソナリティは、
・反抗者としての自分
・管理者としての自分
・喜ぶ自分
・内なる批判者としての自分
・傷つきやすい自分
…の5つ。
実験の3ヶ月後、参加者の共感力を調査すると、以下のような結果が判明しました。
マックス・プランク研究所の実験結果
- トレーニングを受けた人は全体的に共感レベルがアップ
- なかでも自分のインナーパーソナリティをより多く分類できた人ほど、他人の心を読む力が向上
-
自分の中にあるネガティブな部分をインナーパーソナリティとして分類した人は、最も共感力が向上
これは、
・自分の中にもさまざまなキャラクターがいることを理解する
・一つの状況をいろんなキャラクターの視点から見ることができるようになる
・相手の内面でも同じことが起きていると察することができる
・共感力が向上する
…という心の変化が起きるからだと推測されている
もちろん、こうした心の動きは恋愛の成功率も高め、いい恋愛にもつながります。
読書や映画鑑賞もトレーニングに。
一人でできるインナーパーソナリティ・トレーニング

先ほどのトレーニングは誰かとペアを組んで進んでいきますが、自分一人でできる「自分のインナーパーソナリティのリスト化」と「1日30分の思考観察瞑想」でも、十分なインナーパーソナリティ・トレーニングとなります。
また、より手軽な方法として、複数の登場人物が内面を語り合うタイプの小説や映画を見るというのもオススメです。
特に主人公が10代、20代、30代と成長していくような物語の場合、ストーリーの中で自然とインナーパーソナリティの成長にも寄り添うことができ、読み手の視野も広がっていきます。
まとめ
ここで、今回の内容をおさらいしてみます。
- 初めて会った人とちょうどいい関係性を築くには、「共感力」が必要!
- 共感力を高めるために最も重要なのは第三者の視点を持つこと
-
自分自身を知るための訓練法
=「インナーパーソナリティ・トレーニング」 -
自分一人でできる、
・自分のインナーパーソナリティのリスト化
・1日30分の思考観察瞑想
・複数の登場人物が内面を語り合うタイプの小説や映画を見る
でもOK!
あなたも心の中にいるインナーパーソナリティと向き合い、自分の内面を掘り下げながら、共感力を育んでいきましょう。